摩周湖の気象データ公開について。そもそも雲海とは?

本ページでは摩周湖の月ごとのデータ公開をしています。※2025年8月よりデータ取得開始。

2025年8月、気象計を摩周湖に設置しました!

2025年8月22日、摩周湖に気象観測計を設置。これにより、気温・湿度・風向・風速などのデータを取得できるようになりました。今までは公開データがなかったため、摩周湖のお天気情報は弟子屈か川湯の情報を参考にしていましたが、これからは摩周湖のデータを取得できるようになります。この情報を使って雲海のメカニズムの解明など、いろいろな使い方ができるようになりそうです。

▼使用機器:ヴァイサラ(フィンランドから輸入)

月ごと平均データ(毎月更新中!)

※月平均値を記載中

年度
平均
4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
気温月平均16.1℃15.4℃
湿度月平均95.3%83.0%
風速月平均4.2m/s3.6m/s
降水量月平均 -65.6mm  183.5mm      

▼月間データのダウンロードは下記より

そもそも雲海はなぜできるの?

雲海とは?

「雲海」とは、山などの高い場所から見下ろしたときに、一面に広がる雲が海のように見える現象のことです。雲の上に自分がいる状態ですね。

  • 🌡 雲海ができる条件(ポイントは3つ)

① 放射冷却で地面が冷える

夜になると、地面が日中の熱を宇宙へ放出します。これを放射冷却といいます。
その結果、地面近くの空気が冷やされて温度が下がります

② 湿った空気が冷えて「霧」になる

空気の温度が下がると、空気中の水蒸気が水滴になって「霧」が発生します。
特に湿度が高いときや、川・湖・湿地の近くでは霧ができやすいです。
(摩周湖や川湯温泉周辺もこの条件がよく揃っています。)

③ 霧が谷や低い場所にたまる

冷たい空気は重いので、谷や盆地、湖など低い場所にたまります。
その中に霧が充満すると、上から見るとまるで白い海のように見える——これが「雲海」です。摩周湖の場合は、カルデラの中に雲がたまっている状態です。

⛰ 雲海ができる典型的な流れ

  1. 夜、放射冷却で地面が冷える
  2. 湿った空気が冷えて霧になる
  3. 冷たい空気と霧が湖面にたまる
  4. 朝、上から見ると雲海が広がっている

🌅 よく見られるタイミング

  • 晴れた風の弱い朝
  • 夜に冷え込みが強いとき
  • 前日に雨や霧があった翌朝(湿気が多い)
  • 6月〜9月(昼夜の温度差が大きい季節)

早朝の摩周湖へ行って雲海を見てみよう!

摩周湖カムイテラスの屋上テラスは年中解放されています。ぜひ、弟子屈に滞在して早朝の雲海を狙ってみてくださいね!夜には星空スポットともなっているので眺めの滞在で弟子屈町での時間を存分に楽しんでください^^

▼24時間開放されている屋上テラス

▼早朝の摩周湖

▼冬の早朝には雲海は見られませんが、代わりに樹霜(じゅそう)と呼ばれる神秘的な景色を見ることができます。寒冷地でしか見ることのできない景色なのでぜひたくさんの方に見ていただきたいです!